【M&A・事業譲渡検討必見】IM(企業概要書)の内容と作成方法

はじめに

こんにちは、ヒデヨシです!

記事をご覧いただき、ありがとうございます。

この記事は、M&A・事業譲渡に興味のある方やこれらを検討している人などへ向けた記事です。

当社ではアドバイザー業務も行っていますが、事業の売却をお考えの方に対して求められるIM(企業概要書)の内容と書き方について、解説します。

必要に応じて確認し、お役立ていただければ幸いです。

IMとは何か

IM(Information Memorandum)は、企業概要書とも呼ばれ、M&Aの取引に置いて売却対象の企業に関する情報を詳細に記載した資料です。

M&Aアドバイザーが作成する資料ですが、アドバイザーや仲介会社を含めない場合、売り手自ら簡易的に作成する場合もあります。

しっかりと作ることによって、買い手は企業や事業のことを詳細に知った上で検討を進められ、売り手にとってもIMを買い手に開示するだけで大枠の情報を伝えることができます。

もっとも、必ず決まったフォーマットがあるわけではないので、アドバイザーや売り手によってどこまで情報開示するかなど含めて検討され資料が作成されます。(補足:当社の場合40ページ程度の資料になることが多くあります。)

資料については、買い手にメリットがあるであろう売り手のアピールポイントを正しく記載することによって、先の検討に進むかどうかも決まる重要なものであると弊社では位置付けております。

IMの記載内容

IMの記載内容:大項目

  1. エグゼクティブサマリー
  2. 会社概要
  3. 市場調査
  4. 事業概要
  5. 成長可能性
  6. 財務実績

① エグゼクティブサマリー

エグゼクティブサマリーについては、この資料における重要事項のみ抜粋してまとめた項目であり、全体感をまず把握するものとなります。

サマリーには以下のような内容が記載されます。

  • 取引概要・会社概要
    • 譲渡スキーム
    • 会社概要(社名、事業、従業員数など)
  • 事業の特徴
    • 強みとその内容
  • 主要な経営指標等の推移
    • 直近3期の経済指標推移(売上・営業利益・経常利益・当期純利益・純資産額・総資産額・有利子負債など)

② 会社概要

こちらの概要では会社沿革、代表者や従業員、株主などの情報について記載します。

  • 代表者プロフィール
  • 会社沿革
  • 株主構成、役員
  • 組織図
  • 従業員リスト

③ 市場調査

製品やサービス、店舗型ビジネスであれば商圏の分析など行い、対象企業のビジネスにおける市場調査を行い、まとめます。

④ 事業概要

事業概要ですが、ビジネスモデルから製品・チャネル別売上明細や来店客数・店舗別の売上など、細かい指標が見れた方が良いでしょう。

また、仕入れ等が発生する事業であればサプライチェーン等についても詳細に記載します。

⑤ 成長可能性

買い手は既存のビジネスもそうですが、将来的な更なる事業展開に期待して買収を進めるケースがほとんどです。

そこで、売却対象会社の強みと更なる事業展開の為の事業機会(可能性)に関わる記載などがあると良いでしょう。

ここが重要なアピールポイントになるので、強みや買い手がメリットと感じるであろうことを事実との乖離が大きくない中で伝えます。

注意が必要なのは、グラフや数値を表す際に、例えば売上が右肩下がりなものを見ても買い手がメリットとは感じにくいので、成長期待ができる指標をピックアップすることです。

例ですが、以下のような内容があげられます。

  • 強みと事業機会
  • 売上高広告費率
  • 顧客単価推移
  • 店舗効率推移

⑥ 財務実績

財務実績については、いわゆるBS(貸借対照表)やPL(損益計算書)をまとめて記載する他、重要な項目や大きな変動がある数値に関してはコメントなどで補足を入れます。

財務諸表の見方については、日経さんの有料会員限定記事ですが、コチラがすごくわかりやすいなと個人的に思いました。

このセクションで記載されるものには以下のようなものがあります。

  • 貸借対照表
  • 借入金詳細
  • 退職金支給内訳
  • 損益計算書
  • 月次損益計算書
  • 店舗別/チャネル別損益計算書
  • 販売費及び一般管理費
  • 店舗別/チャネル別販売費及び一般管理費
  • 修正貸借対照表
  • 正常収益力

最後2つの太字項目について少し詳しく解説します。

修正貸借対照表は、不動産の時価評価、売掛金の回収見込みや売り手オーナーが実質所有している資産などを整理します。

正常収益力は、売り手オーナーの役員報酬が過分であったりする場合や何かしらの一時的な要因による異常値を調整し、正常と思われる数値を記載します。

さいごに

読んでいただき、ありがとうございました!

個人M&Aなども広がる中、IMの作成を自ら行う場合や、アドバイザーが作る場合でも、内容を理解しておくことは重要です。

また、弊社にてM&AやPMIのサポートも行っておりますので、もしご興味あればお問い合わせからお願いします。

それでは今日も「やりたい、なりたい」を実現していきましょう!

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